
Shopifyで月の売上が3億5千万円になった話。過去データを取り込むと集計が壊れます
レジを入れ替えて15年分39,181件を取り込んだら、ある月の売上が3億5千万円になりました。うちはそんな店ではありません。原因は注文に日付が2つあることで、取り込んだ分は「取り込んだ日」が入ります。4か月気づきませんでした。
レジを入れ替えたとき、昔の取引をShopifyに取り込みました。15年ぶん、39,181件です。
そのあと月別の売上を出したら、ある月が3億5千万円になりました。うちはそんな店ではありません。
何が起きていたか
Shopifyの注文には日付が2つあります。
ひとつは注文のレコードができた日。もうひとつは実際に売れた日です。ふだん店をやっているぶんには、この2つは同じ日なので違いが見えません。
ところが過去のデータを取り込むと、ここが割れます。取り込んだ注文の「レコードができた日」は取り込み作業をした日になるからです。本当の販売日は、もう片方に入っています。
うちの場合、こうなっていました。
注文番号4520。レコードができた日は2026年6月15日。本当に売れたのは2012年12月11日です。14年ずれています。
これが39,181件ぶん、取り込み作業をした2か月に全部乗りました。だから6月が3億5千万円、7月が1億7千万円になった。15年分の売上が、2か月に積み上がっていたわけです。
気づいたきっかけ
気づいたのは、数字が明らかにおかしかったからです。もし1.5倍くらいのズレだったら、たぶん気づけませんでした。
そこが怖いところだと思っています。取り込んだ件数が少なければ、月の売上がちょっと増えただけに見える。「今月は調子がいい」で終わります。
どちらを使えばいいか
売上を日付で見るときは、必ず「実際に売れた日」のほうを使います。
管理画面のレポートを使っているなら、そこで何を基準に並べているかを一度確かめたほうがいいです。APIで自分で集計しているなら、絞り込みも並び替えも両方とも実際に売れた日のほうに揃えます。絞り込みだけ直して並び替えを直さないと、順番がおかしいまま気づきません。
「レコードができた日」を使っていいのは、「いつこの注文が入ったか」を知りたいときだけです。たとえばシステム側の処理を追うとき。売上の話では使いません。
管理画面の「分析」も疑う
これは確かめきれていないのですが、管理画面の分析レポートも取り込んだ日を基準にしている可能性があります。うちは取り込んだ月の数字が明らかに跳ねていました。
過去データを取り込んだ経験がある店で、特定の月だけ数字が不自然に高いなら、取り込みを疑ってみてください。
ついでに:取り込んだ注文は、どこで売れたか分からなくなる
もうひとつ踏みました。
Shopifyは注文がどの経路で入ったかを記録しますが、取り込んだ注文にはそれが入っていません。空っぽです。
うちは店頭・催事・通販の3つに分けて見ているので、全部が「通販」に落ちると困ります。仕方がないので、取り込むときにタグを付けて見分けています。レジの端末ごとにも印が残るので、それと組み合わせて判定しています。
取り込みの作業をする前に、あとで何の軸で集計したいかを決めて、その軸が残る形で取り込むのが正解でした。うちは後から気づいて、判定のルールを書き足しています。
まとめ
過去データの取り込みは、終わった時点では成功して見えます。件数も合っているし、注文も全部入っている。
壊れるのは、そのあと集計したときです。しかも壊れ方が「月の売上が増える」なので、気づきにくい。
取り込みをしたら、その直後に月別の売上を1回出してみることをおすすめします。うちは4か月気づきませんでした。
