
ShopifyのCVRの平均は1.4%?2.6%?3.8%? 数字がバラバラな理由
自分の店のコンバージョン率が高いのか低いのか、比べる相手がいない。調べると1.4%から3.8%まで数字が出てきて、どれを信じればいいか分からなくなります。なぜバラバラなのか、どれを自分のものさしにすべきかを整理しました。
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ネットショップをやっていて、いちばん知りたいのに、いちばん手に入らないのが「よその店の数字」です。
うちのコンバージョン率が1.2%だとして、それが低いのか普通なのか分からない。調べると数字がバラバラで、余計に分からなくなる。整理します。
出ている数字を全部並べる
| 出どころ | 数字 | 対象 |
|---|---|---|
| Shogun(2026年1〜6月) | 平均 2.61% / 中央値 1.74% | 稼働中のShopifyストア745店 |
| Shopifyストア全体 | 中央値 約1.4% / 平均 2.1% | Shopify全体 |
| IRP Commerce(2026年7月) | 2.26% | EC全般(世界) |
| Dynamic Yield(直近12か月) | 2.72% | EC全般(世界) |
| SKAI LAMA(2026年) | 日本国内 3〜3.8% | 日本のECサイト |
1.4%から3.8%。2.7倍の開きがあります。どれを自分のものさしにするかで、評価が真逆になります。
理由1:平均と中央値が混ざっている
これが最大の原因です。同じShogunの調査で平均2.61%、中央値1.74%。1.5倍違います。
なぜ差が出るか。一部のとんでもなく強い店が、平均を引き上げているからです。100店のうち95店が1%台でも、5店が15%なら平均は跳ね上がる。
自分の店と比べるなら、見るべきは中央値です。「真ん中の店はどれくらいか」を知りたいわけで、上位の店に引っ張られた平均ではない。
ネットの記事の多くが「平均は◯%」と書いています。その数字と比べて落ち込む必要はありません。
理由2:何を「1回の訪問」と数えるかが違う
コンバージョン率=注文数 ÷ 訪問数。この分母がそろっていません。
- セッションで数えるか、ユニークな人で数えるか。同じ人が3回見て1回買った場合、前者は33%、後者は100%
- ボットを除くか除かないか。2026年9月にShopifyがセッション統計からボットを除外する変更をしました。これだけでCVRの見かけが上がった店があります
つまり去年の自分の数字と今年の数字すら、そのまま比べられないことがあります。
理由3:日本の数字が高いのは、対象が違うから
日本国内3〜3.8%という数字は、世界平均より明らかに高い。考えられる理由は3つです。
- 調査の対象が大手中心(小さい店が入っていない)
- 日本は代金引換や後払いがあり、カード登録のハードルが低い
- 楽天やAmazonなどのモール慣れで、買う気で来る人の割合が高い
自分の店が個人規模なら、この数字を目標にするとしんどくなります。
端末で見ると、また違う
- スマホ … 2.88%
- タブレット … 2.85%
- パソコン … 2.37%
「スマホは買われにくい」と言われがちですが、直近のデータではスマホのほうが高いです(Dynamic Yield、2026年9月時点の直近12か月)。うちも実感としてそうです。スマホで見て、スマホで買う。
結局、何と比べればいいか
うちが使っているものさしはこれです。
- 自分の先月。これが一番まとも。同じ条件で比べられる唯一の相手です
- 自分の去年の同じ月。季節の山谷を外せます
- どうしても外と比べたいなら中央値1.4〜1.7%。平均ではなく
よその店の数字は、ものさしとしては粗すぎます。業種も価格帯も集客のやり方も違う。手作りのアパレルと消耗品の定期購入では、そもそも勝負が別です。
CVRより先に見たほうがいい数字
うちが実際に効いたのはCVRではなく、こちらでした。
- 客単価。うちの12か月で、1,000円オフのクーポンを使った注文の客単価は17,600円、送料無料クーポンは14,137円。3,463円の差があります。CVRを0.1%上げるより、こちらのほうが動かしやすかった
- 戻ってきた人の数。4か月以上あいて戻ってきた注文が12か月で109件。そのうち66件はクーポンなしでした。新規を増やすより、ここを数えたほうが打ち手が見えます
CVRは大事ですが、他人の数字と比べて一喜一憂する種類の数字ではないと思っています。
出どころ
Shogun(2026年1〜6月・稼働中Shopifyストア745店)/IRP Commerce(2026年7月)/Dynamic Yield(2026年9月9日時点の直近12か月)/SKAI LAMA(2026年・日本国内)。うちの数字はShopifyの注文データ12か月分(2026年9月集計)。
数字は出どころによって定義が違います。この記事の数字も、新しい調査が出たら書き換えます。
